聖マリアンナ医科大学病院で、免疫チェックポイント阻害薬による治療を受けた患者さん、扁平苔癬と診断された患者さんへ (医学系研究に関する情報)

2022年05月30日

聖マリアンナ医科大学病院で、免疫チェックポイント阻害薬による治療を受けた患者さん、扁平苔癬と診断された患者さんへ

(医学系研究に関する情報)


 聖マリアンナ医科大学病院皮膚科では、以下の臨床研究を行っております。この研究は、通常の診療で得られた過去の診療記録および過去の皮膚生検組織等を解析する研究です。このような研究は、文部科学省・厚生労働省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の規定により、研究内容の情報を公開することが必要とされております。この研究について詳しくお知りになりたい時や、研究への参加を希望されない場合は下記の「お問い合わせ先」へご連絡ください。

【研究課題名】

皮膚免疫関連有害事象の臨床的、病理学的解析

       

【研究責任者】

研究責任者:聖マリアンナ医科大学 皮膚科学 宮垣朝光


【研究の目的】

 免疫チェックポイント阻害薬(ニボルマブ、ペンブロリズマブ、イピリムマブ、アテゾリズマブ)は、悪性黒色腫や肺がんなどのさまざまながんに有効であり、臨床的に広く使用されています。一方で、これらの薬は、免疫を賦活化することで、正常な組織も傷害してしまうことが知られています。皮膚もそのような障害の起きやすい臓器であり、ステロイド内服などの治療が必要となり、患者さんの生活の質の低下や元のがんに対する治療の中止につながることもあります。

本研究の目的は、免疫チェックポイント阻害薬の治療を受けた患者さんのデータを解析し、皮膚傷害の発症の頻度、予測、適切な治療、機序を明らかにすることを目的としています。

 

【研究の方法】

免疫チェックポイント阻害薬の治療を受けた患者さんについては、年齢、性別、皮膚症状(形状、広がり、痒み、痛みなどの随伴症状)、背景疾患、既往歴、家族歴、皮膚症状の治療内容、治療経過、検査結果、予後などの臨床情報を収集し、それらの関係性について解析を行います。また、皮膚生検が既に行われている患者さんについては、既存の組織を用いて、皮膚に浸潤している細胞の解析を免疫染色法で行います。皮膚の解析に関しては、免疫チェックポイント阻害薬の投与なしに扁平苔癬と診断された患者さんにも、同様の免疫染色を行い、比較検討を行います。


【対象となる患者さん】

2014年4月1日~2021年3月31日に、聖マリアンナ医科大学病院で免疫チェックポイント阻害薬の治療を受けた患者さんおよび扁平苔癬と診断された患者さんになります。研究期間は、2023年3月31日までです。


【個人情報の取り扱いについて】

研究で使用する診療情報は、患者さんの氏名や住所など、患者さんを直接特定できる個人情報を削除します。また、研究成果は学会や学術雑誌などで発表することがありますが、その際も患者さんを特定できる情報は使用しません。


【研究の資金源等、関係機関との関係について】

この研究は、文科省科学研究費補助金で実施します。企業等の第三者機関からこの研究のための資金提供や労務提供は受けていませんので、利害の衝突は発生しません。


【参加を希望しない患者さんへ】

  この研究に参加を希望されない場合は、下記問い合わせ先までご連絡ください。あなたに関するデータを削除します。ただし、解析結果を学会や雑誌に発表した後は、患者さんまたはご家族からの撤回の内容に従った措置を講じることが困難となる場合があります。


【問い合わせ先】

  〒216-8511

  神奈川県川崎市宮前区菅生2丁目16-1

  聖マリアンナ医科大学病院 皮膚科学

   准教授 宮垣朝光

   電話 044-977-8111 FAX 044-977-3540

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